らいおんの小ネタ劇場

2004 年 4 月 19 日


第 11 回 : 女の魅力

 最近、庭に干してある洗濯物を眺めていて思うことがある。
 私はもしかして女としての魅力に乏しいのではないか、と。

 イリヤスフィールはまだそれを使うような年頃ではないのですからともかく、桜とかライダーとかリーズリットのとかと一緒に並べられると、とても複雑な気持ちになります。
 何故ライダーやリーズリットの下着がこの家の庭に干してあるのかは、一先ず置いておきましょう。

 とにかくこの配置は少し気に入らないので、凛の隣りに干しなおすと、それだけで何だか安堵の気持ちがこみ上げてきた。
 私は……私はまだ一人ではないのだ、と。

「セイバー、少なくともあんたと一緒にしてほしくはないんだけど」
「何を言うのですか凛。私と貴女は共に手を携え戦っていくべき仲間ではないですか」

 というわけでここはひとつ、偉大なる先達に話を聞きに行くべきなのです。


 ケース1.ライダーの場合

「諦めてください」

 正直、宝具を解放しそうになりました。なりましたとも、ええ。
 シロウに女の子同士でケンカするなと言われていなければ、間違いなく聖杯戦争を再現していたでしょう。
 まあ、短気な凛は既にガンドを撃っているのですが。


 ケース2.桜の場合

「えっと……牛乳を飲むと良いって言うけど、ほんとかどうかはちょっと……」
「そうね桜、あんたのそれは牛そのものだものね」
「……あ、でもセイバーさん。これはあんまり信じないでくださいね。毎朝牛乳飲んでて少しも変わらない人もいますから。ね、姉さん?」

 なるほど牛乳、と……。
 ですが桜の言う通りこれはあまり効き目がないかもしれませんね。

「って、あんたもなにメモってんのよセイバー!」


 ケース3.リーズリットの場合

「揉んでもらうといい」
「「は?」」
「シロウに、揉ませる」
「「揉み?」」


 ――で。

「あんなに切羽詰った顔してたからなにを頼むかと思ったら……肩くらいだったらいつでも揉んでやるのに」
「いえ、あの……はい」
「どうだ、セイバー。気持ちいいか?」

 ええ、まあ気持ちいいんですが……。
 なんだかとても複雑です。戦場に赴くとき以上の勇気を振り絞ったというのに……。